モリサワ 2018年度 新書体を発表
モリサワより、2018年秋にリリースする新書体を発表されました。
本年度は個性あふれる和文書体はもちろん、日本語との親和性を重視した欧文書体や多言語書体が加わります。デザインの可能性を広げ、新しいニーズにもお応えする全64書体のラインナップとなっています。
モリサワタイプデザインコンペティション2016より選出された「しまなみ」「Vonk」をはじめ、中国の古書と日本の書物から活字を復刻した「かもめ龍爪(りゅうそう)」「さくらぎ蛍雪」、活版印刷のインクのにじみを再現した「秀英にじみ丸ゴシック」、重心が高く長体のデザイン書体「エコー」「オーブ」、欧米と南アジア圏の言語をカバーするサンセリフファミリー「Clarimo UD」シリーズ、和文のデザインをベースとした「UD新ゴ 繁体字 標準字体」、「UD黎ミン ハングル」をご提供します。
これら64書体は今秋以降、対象製品を通じてご利用いただけます。今後、各書体の詳細やリリース日は新書体特設ページで随時ご案内します。
新書体特設ページはこちらから
http://www.morisawa.co.jp/topic/upg2018/
モリサワフォント

●しまなみ
モリサワタイプデザインコンペティション2016和文部門でモリサワ賞金賞・明石賞を同時受賞した、オールドスタイルの明朝体です。毛筆のニュアンスを取り入れたエレメントが特徴で、明朝体としての雰囲気を残しつつも、より情緒的な表現を可能にします。タイトル、見出し、本文まで幅広い用途でお使いいただけます。

●Vonk
モリサワタイプデザインコンペティション2016欧文部門でモリサワ賞金賞・明石賞を同時受賞した、現代的な本文用セリフ書体です。カリグラフィックな骨格に柔らかさと鋭さが混在するユニークなエレメントを採用したオリジナリティ溢れるデザインながら、抑揚をおさえ、丁寧なカウンターの設計を行っているため、小級数や低解像度のディスプレイ環境でも本文書体としての見やすさを失わない点が特徴です。

●かもめ龍爪
豪快でたっぷりとした収筆、鋭く大きなはらいが組み合わされた力強い宋朝体です。 中国・宋の時代に四川地方で刊行された儒教経典『周礼』を元に復刻した「龍爪(りゅうそう)」と、1943年に内閣印刷局より発行された『内閣印刷局七十年史』を元に復刻した和字(かな)書体「かもめ」をマッチングした書体です。

●さくらぎ蛍雪
一字ずつ丁寧に書きあげたような端正な表情の清朝体(軟体楷書体)です。中国・清王朝の時代に揚州詩局より発行された『欽定全唐文』の文字を復刻した「蛍雪(けいせつ)」と、1919年に文部省より発行された『尋常小學修身書 巻三』から復刻した和字(かな)書体「さくらぎ」をマッチングした書体です。
●秀英にじみ丸ゴシック
2017年にリリースされた「秀英にじみ明朝」に続く、インクのにじみを再現したシリーズ書体です。線の揺らぎや交差部分のにじみ加工による活版印刷の風合いと、丸ゴシック体ならではのやさしく暖かな表情をあわせもつ見出し用書体です。
●対象製品
〈モリサワフォント〉
MORISAWA PASSPORT製品
MORISAWA Font Select Pack製品
クラウドフォントサービス TypeSquare
〈タイプバンクフォント〉
MORISAWA PASSPORT製品
タイプバンクフォント各製品
●提供時期
2018年 秋より順次